- いな
- I
いな(終助)〔終助詞「い」に終助詞「な」の付いたもの。 近世語。 「いなあ」とも〕文の末尾に用いられる。 感動・呼び掛け・強調などの気持ちを表す。II
「かいな」「わいな」「ぞいな」などの形をとることが多い。 主に女性が用いた。 「廓(クルワ)へ往んだというて, 外の勤はせぬわ~/歌舞伎・幼稚子敵討」
いな【伊那】長野県南部, 伊那盆地北部の市。 木工業・精密機械工業が立地し, 酪農やリンゴ栽培も行われる。IIIいな【否】※一※ (感)否定や拒否を表す言葉。 いや。 そうではない。「世界平和はわれわれの, ~全人類の希求するところである」「おいらかに~といはましかば, さても止みなまし/落窪 2」
※二※ (名)(1)不承知。 不賛成。「~も応もない」「頼むに~はあるまいと語れば/浄瑠璃・油地獄(中)」
(2)(「か否か」の形で)そうでないこと。「事実か~か徹底して調べる」
→ いなや→ いなとよIVいな【異な】〔形容動詞「異(イ)なり」の連体形「異なる」の転〕妙な。 変な。 おかしな。V「縁は~もの味なもの」
いな【稲】「いね」の転。 多く他の名詞と複合して用いられる。VI「~作」「~穂」「神のさき田に~の穂の/神楽歌」
いな【維那】〔仏〕 三綱(サンゴウ)の一。 僧たちの諸務をつかさどる僧。 禅宗では「いの」「いのう」と読み, 僧の綱紀をつかさどる僧。 都維那(ツイナ)。VIIいな【鯔】ボラの若魚の呼称。 全長は約20センチメートル。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.